君はオールブルーを信じるか
青単ムートピアを、「鬼面引かないと勝てないデッキ」だといい続けてきたので、自分の思考と、それまでの経緯をまとめたいと思う。
先に言っておくが、この記事は、多少過激な文章があるかも知れないが、決して誹謗中傷しているわけではない。
あくまでも、ムートピアが、鬼面城に頼っているデッキであることを、自分の思考と経緯をもとに解説しているだけである。
四枚の鬼面城を信じれるかどうかは人それぞれであろう。
ムートピア登場
ムートピアが環境に現れた時のリストは確かこんなだったと思う。
1 x 音精 ラフルル
4 x ガード・グリップ
4 x セイレーン・コンチェルト
4 x エナジー・ライト
4 x 海底鬼面城
1 x ストリーミング・シェイパー
3 x 異端流し オニカマス
1 x シンクロ・スパイラル
4 x 超宮兵 マノミ
2 x 機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」
3 x 絶海の虎将 ティガウォック
2 x 超宮城 コーラリアン
4 x 卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン
3 x 次元の嵐 スコーラー
一応触ってはみたものの、何かがおかしい
デッキが思う通りに動かない。
鬼面城が絡んだ時の最大値は大きい。
だが、鬼面が無い時の課題が多すぎる。
マノミが引けてない、1コスキャントリップが足りない、マナが足りない、動いたけどスコーラーが無くてエクストラターンが得られない。
足りなくなったことが無いものが何一つない。
回す前に想像していた起こりえるだろうトラブルが全部起きた。
こんな紙束をみんなが強い強いと言っているのをみると腹が立ってきた。
結局、青単にクソデッキ認定の判子を押し、赤単のカモでしかないから増えてくんねぇかな、とか思いつつ週末を迎えた。
にも関わらず、関東の入賞報告を見ると、辺り一面 ムートピア、ムートピア、ムートピア。
「どんな引きしたらこのデッキで勝てるんだよwww不思議なこともあるもんだなwww」と身内に話しかけに行こうとしたが、その身内が手に持っていたのもムートピア。
「お前!!!本当にそれ使うんか!?考え直せ!!」と注意はしたが、
「いや、このデッキは強い。それに秋田は環境が遅れてるからまだメタられてない。」
と、僕が求めていた答えとは全く違う返事を返された。
だが彼は、デッキ選択センスにおいては僕なんかよりも遥かに優れている。
そう言わせるだけの理由がなにかあるはずだとは思ったものの、それがなんなのか腑に落ちないままCSが幕をあける。
結局、彼は予選を突破し、本戦一没ではあったものの、この日の優勝はムートピア
僕はこの日ベスト4
決勝にムートピアがいるのが確定していて、なおかつ準決は有利対面のチェンジザダンテ。
この日の優勝は貰った!!!とまで考えていたものの、ワンパンでブーストを踏んづけて死亡。
細い負け筋を踏んで負けたうえに、この日優勝したのが鬼面頼みの紙束ときては流石にイライラが止まらず、この日の僕は、ムートピアがここまで勝ち上がっている理由を、「毎回鬼面を引いてる奴の上振れ」で片づけてしまった。
結果的に、この頃のムートピアの構築において言えば、この怒りにまかせて出した結論が正解なのだが、とりあえずこのまま読み進めてほしい。
僕がムートピアを嫌いな理由
くどいようで申し訳ないが、なぜ僕がこのデッキが嫌いなのか?
それは、それなりの速度で動き出すためのドローソースが鬼面に依存しているからである。
鬼面に依存している、と書くと分かりづらいかもしれないが、
「 鬼面城が絡まないとパーツが集まらない 」
と言い換えると、このデッキの欠点が1つ見えてくる。
エナジーライトが弱い
このカードは、動き出すためのパーツをかき集めるカードだが、鬼面城を引かないとパーツが集まらないのだから、それなりの速度で動き出すことを目的とするのであれば、鬼面より弱いうえに役割が同じカードを入れる必要は全くない。
鬼面が引けなかった時に5、6ターン目ぐらいでもいいから安定して動きたい、というなら話は別だが、トリガーケアして4キルできるスーパーデッキとして話題になってたこの頃に、そんなこと意識してムートピア使ってた人なんかいるのだろうか。
てか本来なら、鬼面に依存してるって気づいた時点ですぐにエナジーライト抜かなきゃいけなかったんですけどね、僕はここの領域に到達するまでにめっちゃ時間かかりました。
だがらと言って、代わりに入れるドローソースなんか無い。
「 この青単ムートピアというデッキにおいて、鬼面城は代用できるカードが存在しない唯一無二のカードである 」
といった結論だけを出し、僕のムートピアに対する研究はここで一旦終わることになる。
期待の新人
サンプルリスト
4 x ガード・グリップ
4 x セイレーン・コンチェルト
2 x 時を戻す水時計
4 x 海底鬼面城
1 x ストリーミング・シェイパー
4 x 歩く賄賂 コバンザ
2 x シンクロ・スパイラル
4 x 超宮兵 マノミ
3 x 機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」
2 x 絶海の虎将 ティガウォック
3 x 超宮城 コーラリアン
4 x 卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン
3 x 次元の嵐 スコーラー
ちょっと前の章で、「ムートピアは強い」と言っていた身内が、ムートピアをデッキごとショップに忘れていったため、せっかくなので拝借させてもらう。
僕が日々を怠惰に過ごしている間に、ムートピアの研究はそれなりに進んでいたらしく、見たこともないサメが入っている。
IKEAブームの影響だろうか、なんてくだらないことを考えながら、回していたが...おや...おや...おやおやおや!!!
このコバンザってカード、もしかしてとんでもないぐらい強いのでは!!??
生還した時に得られるリソースの量が尋常じゃない!!!
エナジーライトなんかとは比べ物にならない!!!
こいつなら4キルも夢じゃない!!!!
ついに鬼面と並ぶだけのカードパワーをもつドローソースが現れた!!!
コバンザの登場により、僕のこのデッキに対する評価は、「鬼面を引かないと動かなかった紙束」から、「鬼面かコバンザを引くだけで勝てるデッキ」に180°変わった。
季節は次々死んでいく
環境が変わり、墓地ソースや、赤青覇道などが新しく出てきた。
ついこの間までの悪態なんか見る影もないほどムートピアにデレた僕は、さっそくムートピアを使ってスパーリングを始める。
が、勝てない。
全く勝てていないというわけではないが、明らかに負けた記憶のほうが多い。
どっちが有利なのかは言うまでもないだろう。
何が原因で勝てないのか、今回は明確に自分の中で理解していた。
コバンザも次々死んでいく
コバンザが生き残らない。
爆撃男や、GWDといった、展開の流れの中で簡単に処理されてしまう。
このままでは不利がついたままなので、何か対策を立てなくてはならない。
枯れ木も山の賑わい
何もない殺風景な山よりも、見栄えしない枯れ木だとしても、それらがある山の方がまだ趣がある、という意味から、つまらないものでもないよりマシ、という意味のことわざである。
コバンザは確かにパワーカードではあるが、何もせずに死ぬコバンザよりであれば、たとえコバンザより弱くても、撃てたエナジーライトの方が、パーツを集めるのに貢献してくれる。
丁度エナジーライトもツインパクト化ことだし、どこかのリストで見かけたゴンパドゥもついでに試してみることにした。
お前さっき自分で鬼面は唯一無二って言うとったやろバカタレが!!!!!!!!!
ここまで来るとウザイだろうが、鬼面とコバンザに代わるカードなんか存在しないのである。
他のドローソースを入れても勝率は変わらない。
となると、これ以上勝率を上げることができない。
つまり、「コバンザに簡単に火力を当てれるデッキに対してムートピアは不利」
といった結論が出せる。
これをさらに応用すると「序盤から火力を出しやすい構築にすると、ムートピアに対してゲームを有利に進めることができる」
ということにもなる。
ここまでの流れを読むと「いや、当たり前だろ」と言われるかもしれないが、ムートピアに対するメタを張る為に、呪文を縛ろうと考える人は大勢いたかもしれないが、最初から火力にたどり着いた人間はそう多くないだろう。(そう多くないと思いたい)
ムートピアのメタというと、タスリク、ヒビキ、シャッフなどが上がるが、実はオブラディホーネットなども、ムートピアのメタになっているのである。
ジョーカーズなどの小型クリーチャー主体のデッキをみて入れたメテカードが、意図せぬうちにムートピアのメタカードになっていた、なんてこともある。
だが、これだけ除去が飛んでくる環境でも、ムートピアはそれなりに勝っている。
それは何故か? 答えは簡単だ。
「鬼面城を引いてるからである」
まとめ
- ムートピアは鬼面に依存している。
- 鬼面ほどカードパワーのあるドロソは存在しない。
- しかし、コバンザだけは鬼面に匹敵するカードパワーを持つ。
- 殿堂だからカウントしていなかったが、シェイパーは鬼面に匹敵する。
- コバンザを簡単に処理できるデッキには鬼面の方を引かないといけないため要求値が高く、実は相性が悪い。
- つまり、コバンザが簡単に処理される環境では向かい風だが、それでもたまに勝つのは、鬼面を引いているから。
- 火力が飛んでこない環境でなら、僕もCSで使いたいとは思うが、今の環境では使いたくない。